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平成27年綿貫会長年頭所感

一般社団法人 富山県トラック協会
会長  綿貫 勝介
 会員事業者の皆様をはじめ、関係各位には、平素から格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。平成27年の新春を迎えるにあたり、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

 さて、日本経済は、4月の消費税率の引き上げによって消費が低迷し、需要の減退によって実質GDPはマイナス成長となりました。このため安倍首相は、消費税10%への引上げを延期し、アベノミクスの立て直しによって景気回復を図るため衆議院を解散して国民に信を問い、選挙の結果、引き続き自民党と公明党が政権を担うことになりました。   
 一方、トラック運送業界は、昨年当初から消費税率の引上げに伴う駆込み需要によって取扱貨物量が大幅に増加し、ドライバー不足、トラック不足が顕著になりました。この機会を捉えてトラック運送事業者は荷主企業に運賃の値上げを要望し、一部の荷主企業において値上げを認めていただいたものの燃料価格高騰分の一部を吸収できたに過ぎず、その後、駆込み需要の反動で景気は低迷して取扱貨物は減少しました。また昨年4月に高速道路利用料金が改定されて実質値上げとなるなど、依然として厳しい経営が続いています。
 本年も厳しい経営が続くと思われますが、トラック運送業界に課せられた公共的使命を果たし、社会的責任を遂行するため、引き続き最大限の努力を重ねてまいる所存であります。

 年頭にあたり、当面する課題の一端について申し上げます。
 その第一は、経営基盤の安定対策の推進についてであります。
燃料価格は、昨年7月をピークに世界的な需要の低迷により原油価格は値下がりし、軽油価格も値下がりしましたが、依然として高値で推移し、経営を圧迫しています。 このような窮状を打破するため、当協会は、昨年7月、富山県選出の国会議員に「軽油引取税の旧暫定税率の廃止または課税停止措置の発動」や「高速道路料金の更なる引下げ」を緊急要望したほか、「平成27年度税制改正要望」においても同様の要望をしました。
 また昨年8月、9月、全国一斉に「旧暫定税率の廃止、少なくとも燃料高騰時における旧暫定税率の課税停止措置の発動」を求める署名活動を実施し、当協会の署名目標人数の1万2000人を超える2万人余の方々から署名をいただきました。
 全国では署名目標人数の2倍を超える207万人余の署名が寄せられ、昨年11月13日に開催された「トラック業界の要望を実現する会」において、自民党と公明党のトラック関係議員連盟の国会議員に署名とともに軽油引取税の旧暫定税率の廃止等の要望の実現を訴えました。
 このほか当協会は、昨年、燃料高騰対策として環境対応車(先進環境対応型ディーゼルトラック等)やエコタイヤの導入助成事業、また燃料供給施設の設置への助成事業を実施したほか、省エネ走行を促進するグリーンエコプロジェクトを実施しました。  
 また経営改善対策として、交通・環境に関するコスト増大への対応として各種助成事業を実施したほか、昨年4月1日から努力義務化されたトラック運送契約の書面化を推進するための講習会の開催やトラック運送事業への理解を求めるラジオ広告等を実施しました。
 本年も会員事業者の経営を改善するため、軽油価格高騰対策や交通・環境に関するコスト増大への対策として各種助成事業を積極的に推進するとともに、適正運賃の収受に向けて契約の書面化や荷主とのパートナーシップ確立等の諸対策を推進してまいります。

 当面する課題の第二は、交通事故や労働災害の防止対策の推進についてであります。
 昨年上半期、全国で事業用トラックが第一当事者となる交通死亡事故が増加したことを受けて全日本トラック協会は、各都道府県(車籍別)の事業用トラックが第一当事者となる死亡事故の発生件数を車両台数1万台当たり「2.0」件以下にすることを新たな共通目標にしました。 昨年は残念ながら、富山県ナンバーの事業用トラックが第一当事者となる交通死亡事故が多発し、抑止目標を達成することができませんでした。
 トラック運送事業者の最重要課題は、輸送の安全確保であり、「安全」こそが我々運送事業者の企業活動の根幹であります。本年も交通事故の絶滅に向けて、当協会の通年運動である「交通事故絶滅運動」を実施するほか、各種安全装置や定期健康診断費用等への助成、適正化指導員による巡回指導、各種講習会の開催、安全性評価事業(Gマーク)の取得啓発、運輸安全マネジメントの導入促進等により、交通事故の絶滅に努めてまいります。 また労働災害の防止につきましても、陸運労災防止協会と連携して通年運動として「労働災害撲滅運動」を実施するとともに、荷役作業中における労働災害防止や長時間労働の防止に向けた諸対策等を推進してまいります。

 第三は、直面する課題への対応についてであります。
 トラックドライバー不足と高齢化が深刻な問題となっており、低賃金、長時間労働、交通事故の危険性等の労働環境の改善が求められています。昨年、警察庁の中型運転免許制度問題有識者懇談会において、総重量3.5トン以上7.5トン未満の車両を運転できる免許区分を新設することが決定しました。運転経験を問わず18歳以上で取得できることから、「さらなる総合的安全対策」として、①初心運転者に対する安全対策の充実、②運転者研修や教育の強化、③事故防止や被害軽減のための貨物自動車の装備の拡充、④運行管理支援システムの充実等が求められており、これらの対策を推進しなければなりません。
 このほかトラック協会には、旧暫定税率を含む自動車関係諸税の負担軽減・簡素化問題や規制の見直し問題等、喫緊の課題が山積しており、これらの課題に対し、引き続き関係機関・団体と連携して要望活動等を強めて行きたいと考えています。
 
 以上、所信の一端を申し述べましたが、諸課題の対処にあたりまして会員事業者の皆様ならびに関係者の皆様のより一層のご支援・ご協力を賜りますよう心からお願い申し上げますとともに、皆様のご健勝・ご多幸を心よりお祈り申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。
平成27年元旦