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平成30年綿貫会長年頭所感

一般社団法人 富山県トラック協会
会長  綿貫 勝介
 会員事業者の皆様をはじめ、関係各位には、平素から格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。平成30年の新春を迎えるにあたり、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

 さて、昨年の日本経済を振り返りますと、アベノミクスによる大胆な金融政策と機動的な財政政策により、景気拡大期間が、昨年9月には58か月間を超え、戦後2位のいざなぎ景気と比肩される長さとなり、7月~9月期の国内総生産(GDP、季節調整値)改正値は、7四半期連続のプラス成長を維持し、10月の国際収支は、40か月連続の黒字となるなど、輸出の好調継続などを受けて、緩やかな景気回復基調が続いております。
 このような経済情勢の下、昨年10月には衆議院議員総選挙が施行されましたが、自民党・公明党連立与党が安定多数を維持することとなり、第四次安倍内閣が組閣され、政府の基本方針として、「生産性革命」と「人づくり革命」を車の両輪として、我が国が直面する最大の課題である少子高齢化に立ち向かうことが閣議決定されたところであります。

 一方、トラック運送業界を取り巻く経営環境は、燃料の軽油価格が比較的安定して推移してきたことに伴い、経営の改善が図られてきたものの、少子高齢化と労働人口減少の進展に伴い、トラックドライバーの確保が事業経営上喫緊の課題となっており、さらには、働き方改革の一環として、労働時間の削減に向けた取組み、経営の生産性の向上、取引環境の改善が求められているところであります。
 また、景気回復傾向が続く中、大手運送事業者の運賃料金の値上げの追い風を受け、業界全体としては営業収益と営業利益が改善傾向にあるものの、OPECの減産延長やドバイの原油価格の急騰などを受け、軽油価格がじわじわと上昇しており、ドライバー不足に伴うコスト上昇も利益面を圧迫しております。
 本年も厳しい経営環境が続くものと思われますが、トラック運送産業が、生活と経済を支えるライフラインとして、産業活動や国民生活に不可欠な存在となっており、その重要な社会的使命と責任を果たすため、また、魅力と活力ある業界として発展するために、引き続き最大限の努力を重ねてまいる所存であります。
 そこで、当面する課題の一端について申し上げます。

 その第一は、経営基盤の安定対策の推進についてであります。
 全産業において人手不足感が強まる中、トラックドライバーは、全産業と比較して低賃金・長時間労働の状態にあることから、人手不足の解消に向けては、労働条件の改善が不可欠であり、そのための原資となる適正な運賃収受が極めて重要な課題となっております。
 このため、政府では、昨年7月に「トラック運送業の適正運賃・料金検討会」を設置し、適正な運賃・料金収受に向けた方策等について検討を進めた結果、11月4日に標準貨物自動車運送約款の改正を行い、「運送の対価」としての「運賃」と、「運送以外の役務等の対価」としての「料金」を別建てで収受できる取引環境を整備されました。
 当協会では、北陸信越運輸局富山運輸支局のご支援・ご協力の下、改正の趣旨・目的及び新たな運賃・料金の収受ルールの理解を深めていただくため、荷主企業団体等5団体に対して改正標準貨物自動車運送約款の周知広報活動を実施したほか、民放テレビ3局においてCM放送等を行ったところであります。
 今後も、適正な運賃・料金収受に向け、改正標準貨物自動車運送約款の新たな運賃・料金の収受ルールについて、各荷主企業の間に浸透させ定着化を図るため、引き続き対策を講じて行きたいと考えております。
 このほか、全日本トラック協会をはじめ関係機関・団体とも連携して、高校新卒者等の採用促進のための広報活動や、初任運転者教育等の人材育成のための総合的な対策を推進するとともに、本年も、会員事業者の経営を改善・発展させるための環境保全対策や経営改善対策等として、引き続き各種助成事業や研修会等の開催を積極的に推進してまいります。

 その第二は、交通事故や労働災害の防止対策の推進についてであります。
 言うまでもなく、トラック運送事業者にとっての最重要課題は、輸送の安全確保であり、「安全第一」が企業活動の根幹であります。
国土交通省では、昨年6月に、軽井沢スキーバス事故等の発生、自動車の先進安全技術の急速な進展などを受け、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催等の動向も踏まえて、総合的安全対策の見直しを行い、新たに「事業用自動車総合安全プラン2020」を策定されました。
 これを受け、全日本トラック協会では、昨年9月に「トラック事業における総合安全プラン2020」を策定し、事業用トラックを第一当事者とする死亡事故件数を国土交通省プランの年間200人以下とするとの目標達成のため、「車両台数1万台当たり『1.5』件以下とし、各都道府県(車籍別)の共有目標とする」との新たな目標を設定しましたが、10月末には、事業用トラックが第一当事者となる死亡事故が全国で既に214件発生し、前年同期比4件増加となり、平成28年1月以来、21か月振りに前年同期を上回りました。
 当協会では、本年も交通事故の絶滅に向けて、通年運動として「交通事故絶滅運動」を展開するほか、富山県109(トラック)無事故無違反チャレンジアクションの実施、各種安全装置等への助成事業を行うこととしております。
 また、適正化事業指導員による巡回指導を通して、事業者や運行管理者に対する指導助言を充実強化し、法令遵守の徹底と輸送秩序の確立を目指すととともに、各種交通安全講習会の開催、安全性評価事業(Gマーク)の取得啓発活動等を推進することにより、引き続き交通事故の絶滅に努めてまいります。
 労働災害につきましては、平成29年度が第12次労働災害防止計画の最終年度となっておりますが、富山県内の昨年10月末までの速報値では、死亡災害が2件発生して前年同期よりも1件増加し、休業4日以上の死傷者数に至っては前年同期より54.4%も増加しており、富山労働局及び陸運労災防止協会等とも連携して、交通労災防止と荷役5大災害防止の徹底を中心に取り組むとともに、本年も通年運動として「労働災害撲滅運動」を展開することとしております。

  以上、所信の一端を申し述べましたが、会員事業者の皆様並びに関係者の皆様には、本年も引き続きのご支援とご協力を賜りますよう心からお願い申し上げますとともに、皆様のより一層のご健勝・ご多幸、本年の更なるご活躍を心よりご祈念申し上げまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。
平成30年元旦