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令和8年度 災害物流専門家研修が開催されました

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令和8年度 災害物流専門家研修が開催されました

令和8年度 災害物流専門家研修が開催されました

 今後想定される大規模自然災害発生時において、支援物資集積拠点における仕分け・管理・輸送を行う専門知識を身に付けた「災害物流専門家」の育成を図るため、「災害物流専門家研修」が6月1日(月)~2日(火)の2日間、富山県トラック会館において開催されました。
 研修は、㈱NX総合研究所から高橋巨樹ゼネラルマネージャー、川目俊夫コンサルタントの両氏を講師に迎えて実施されました。
 はじめに、富山県トラック協会の林伸治専務理事より、「我が国は自然災害が多く発生しており、過去の災害では物資拠点などの物流が円滑に機能せず、結果として被災者に物資が届かない事態が発生した例がある。災害に備えた知識や過去の事例を学び、専門的な知識を活かして物資拠点の効率的な運用や円滑な物資輸送の支援に協力いただきたい」と挨拶がありました。

参加事業者・団体:有磯運輸(株)、西濃運輸(株)、(株)大成商運、日本通運(株)、丸栄運輸機工(株)、(一社)富山県トラック協会
オブザーバー:富山県防災課、砺波市総務課防災・危機管理室、滑川市防災危機管理課

①基礎知識編では、災害時における物流の基本的事項および過去の災害事例から得られた教訓について解説が行われました。
 支援物資が自治体庁舎等に滞留する事例や、物流に関する専門知識が十分でない自治体職員が対応せざるを得なかった実態が共有されました。また、燃料不足や道路環境の悪化、道路情報の不足といった要因により物流が阻害された事例が報告されるとともに、自治体と関係機関との連携不足や役割分担の不明確さが課題として指摘されました。
 物資支援の手法として、「プル型支援」と「プッシュ型支援」の違いと特徴が説明されました。さらに、令和6年能登半島地震の事例を踏まえ、支援物資の配送状況や備蓄量を一元管理するシステム「B-PLo」が令和7年から導入されていることが紹介されました。加えて、災害物流専門家の役割として、物資拠点の運営や輸送への関与に加え、自治体との連携および役割分担の明確化が重要であることが示されました。

②拠点編では、物資拠点の運営および災害時における実務上の留意点について解説が行われました。物資拠点の開設にあたっては、拠点レイアウトの作成が重要であり、トラック動線、必要面積、床荷重や天井高、使用資機材を踏まえた計画が求められることが示されました。
 また、トラックの受付・誘導体制の確立が重要であることが示されるとともに、物資拠点の使用制限、必要保管面積の算出、不動在庫や期限切れ物資、義援物資の取扱いについては、事前に行政との協議が必要であることが示されました。
 運営面では、休憩取得の調整、余震対策、盗難対策の必要性が示され、メディアや議員対応については専属要員の配置が望ましいとされました。
 さらに、自治体との連携および役割分担の明確化が重要であり、指示系統や責任範囲、応援職員対応の整理が必要であることが示されました。
なお、参考として内閣府の動画「大規模地震時における電気火災対策編」を視聴し、電気火災防止策として感震ブレーカーの有効性が紹介され、参考として内閣府の動画を視聴し、電気火災防止対策として感震ブレーカーの有効性が紹介されました。

③輸送編では、輸送業務の基本的な考え方および実務上の留意点について解説が行われました。自治体が輸送指示を行い、災害物流専門家が配車を担う役割分担が示されました。
 また、荷役環境に応じた車両選定の重要性や、車種確保の困難性があることが示されました。さらに、特殊車両通行許可等の法規制を踏まえたマネジメントの必要性が示されました。自衛隊車両については、走破性と積載能力の特性を踏まえた活用が重要であることが示されました。
加えて、「通れるマップ」「道路防災情報WEBマップ」等を活用したルート把握の重要性が示され、正確な情報収集の難しさが指摘されました。
 また、荷役環境や車両仕様に応じた人員配置・機材選定の重要性が示されました。

④自治体対応編では、自治体との連携体制および実務上の留意点について解説が行われました。支援物資体制は「統括部門」「物資部門」「物流部門」に区分され、災害物流専門家は物流部門で活動することが示されました。
 また、行政区分ごとに役割が分かれている一方、一元管理機能が存在しない課題が指摘されました。帳票の重要性が示され、様式改善や単位設定への配慮について提案・助言の必要性が示されました。さらに、手順および役割分担の整理への関与の重要性や、官民連携の柔軟性が地域により異なる点が示されました。運賃・料金については、平時からの協議および早期決定の重要性が示されました。
 
 グループワークでは、「物資拠点レイアウトの作成」をテーマに演習を実施し、各グループによる発表と講師による講評が行われました。
 講評では、状況に応じた柔軟なレイアウト作成の必要性や、積雪地域特有の対応の重要性が示されました。
 また、現場制約への対応や、搬入・搬出車両の特性に応じた配慮の必要性が示されました。さらに、能登半島地震の実例を基に、現場目線での具体的配慮事例が紹介されました。

 研修終了後には、受講者に修了証が授与され、受講者は災害物流専門家研修修了者としてデータベースに登録されました。登録は個人ベースのため、転勤・転職した場合もデータベースに反映されますので、実際の災害において被災地に派遣する災害物流専門家の選定等に活用されます。
 終了後、受講者に対してアンケート調査が実施され、全ト協では、受講者からの意見・感想等を参考にしながら、全国で研修を開催していくこととしています。

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